終了第 8 回講演会 『自動車の知能化を支える制御技術の現状とその未来』 記号〔 R 〕
支部行事
概要
■講演全体概要
B-777,B787,A-380など最新鋭の旅客機はフライバイワイヤ操縦方式であり、制御技術に基づいたエレクトロニクス導入によって高性能、高速化が著しく、最新の自動飛行操縦システム(AFCS)はパイロットのワークロードを著しく軽減させると共に安全性の向上が図られている。さらに、離陸、着陸はもとより気象観測、偵察ミッションまでを含めてオートノマス飛行可能な無人機(UAV)が実用段階まで開発され、災害時などに活躍している。
一方、自動車も最近では航空機からの先進技術導入によるエレクトロニクス化が普及し、ドライブバイワイヤ方式が商品化されるなど、燃費改善、乗り心地向上、操舵性向上と緊急回避などに制御技術が積極的に取り入れられるようになってきた。
さらに、オートノマス飛行のUAVに類似の完全自動運転可能なロボットカーの研究、開発が各国で活発に進行しており、障害物を巧みに回避して街中を自由に走行する自動車の出現はそう遠くない将来に現実のものとなることが期待される。
本講演会では、まず、アクティブ制御技術による航空機の先進技術の事例およびキーワードを明らかにし、モデルベース制御アプローチの自動車へのスピンオフとして、4輪操舵、自動車間制御(ACC),EVモーター性能向上を取り上げて走行試験のビデオなどを交えて紹介する。
続いて、初期の自動車運動制御から今日のITSに関連する最新制御までをサーベイし、直面した課題と解決した制御技術をケーススタデイとして列記する。
特に、完全自動運転に不可欠な障害物回避支援システムの研究事例を取り上げるとともに、自動車の知能化制御システムの構築などに関する最近の話題と共に今後の制御技術の役割と課題について検証する。
◆講演1の概要
アクティブ制御技術によるビークル設計と先進航空機の動向を飛行テストのビデオを交えて紹介し、モデルベース制御技術の
自動車へのスピンオフの実例として 、モデルフォロイングサーボ制御による4WS, ロバストモデルマッチング制御によるACC,
パーフェクトゼロイングによるEVモーター性能向上などの一部ビデオ映像を含めて紹介する。 さらに、現状の航空機自動操縦と対比して自動運転の実用化に向けての課題についても検証する。
◆講演2の概要
自動車の制御技術の変遷という観点より、その進化について4輪操舵などの初期の自動車運動制御から今日的なITSに関連する最新制御までを概観する.
◆講演3の概要
自動車の知能化制御システムのモデルケースとして障害物回避支援システムの研究事例を取り上げ、具体的な制御課題とそれを解決した制御技術の概要を紹介する。また、自動車の知能化に関する最近のトピックスをもとに、今後の制御技術の役割と課題について考察する。
開催期間
2014年01月30日(木)
会場
【会場】
早稲田大学理工学術院(西早稲田キャンパス)55号館N棟1階第二会議室 東京都新宿区大久保3-4-1 (注:駐車場がありません。お車での来場はご遠慮ください。)
http://www.wise.sci.waseda.ac.jp/WISE-SYS/access.html
【集合場所】
開催場所に直接お越しください。申込多数の場合は個人会員、学生会員を優先させていただき、定員になり次第、締め切らせていただきます。
【集合時間】
12:30
スケジュール
13:00~13:15 開会挨拶
13:15~14:15 講演1
テーマ: 航空機の先進制御技術と自動車へのスピンオフ
講 師: 防衛大学校名誉教授、三菱重工(名誘、名航
製作所)技術アドバイザー 金井 喜美雄 氏
14:15~14:30 休憩
14:30~15:30 講演2
テーマ: 自動車の運動制御概論 (ビークルダイナミクスの
革新から交通流の考慮まで)
講 師: 九州大学 大学院教授 川邊 武俊 氏
15:30~15:45 休憩
15:45~16:45 講演3
テーマ: 自動車の知能化制御システム研究から考える
制御技術の役割と課題
(障害物回避支援システムの研究事例と最近の
トピックス)
講 師: 日産自動車(株) 総合研究所 モビリティ・サービス
研究所 主任研究員 西羅 光 氏
16:45 閉会
定員
70名
申込方法
「参加申込方法」に従って必要事項を記載の上、お申込ください。
参加費
個人会員:3,000円、学生会員:1,000円、賛助会員:5,000円、一般の方:7,000円(当日会場でいただきます。領収書を発行致します。)
参加条件など
撮影・録音、ホームページやブログへの公開、講演中のキーボード操作は禁止させていただきます。参加者を広報目的で撮影し、ホームページ等で公開する場合があることをご了承ください。なお、写真等の個人情報を、上記以外の目的で使用することはありません。